2012年10月13日土曜日

読了記【2012.7~2012.9】

読書家スクラッパーの皆さん、こんにちは。読了記です。

最近頓に「読了記、楽しみにしています」と言われることが増えました。
その中に混じって「読了記が一番楽しみです」とどさくさまぎれに聞こえることがあります。(´;ω;`)
いや~、ブログって難しいっすね。ヾ(*´∀`*)ノ

さて、今期はフェアの出展に伴い、思ったほどたくさんは読めませんでした。
夏休み、娘と図書館に行く機会は多かったけれど、せっせとSBに関連する勉強(?)ばかりしていたような気がします。

それでは、前回の辛口批評にも「まだまだ足りん」と言われたのでさらに辛口で。

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もういちど生まれる 朝井リョウ ★★★
(直木賞候補作。受賞ならず。だろうな。連作短編というか、少しずつ繋がってる人たち。この作家、若者言葉が売りなんだな。デビューの「桐島、部活やめるってよ」からずーーーっと若い世代のための作品なので私は見ちゃだめなんだろう)

幸福な日々があります 朝倉かすみ ★★★☆
(この本は男の人が読んでも理解できないだろう。10年間の夫婦のズレが大きな理由もないまま離婚へと進む。うちも15年ですごいズレ。)

美しき一日の終わり 有吉玉青 ★★★★
(異母姉弟のある1日。昔と今が交錯するのだが、この二人がもどかしい。文章が綺麗だと退屈な話も読みやすい)

終末のフール 伊坂幸太郎 ★★★★
(今まで読んだ伊坂幸太郎の中で一番わかりやすかった。生きるために必死にならないとな、と思わせる一冊)

コンカツ? 石田衣良 ★★☆
(雑誌CREA連載。日々、合コンに明け暮れる女たちの失敗談。最初から透けて見えてるような結末。読後「ほーらやっぱり」とつぶやいた。)

絶望ノート 歌野晶午 ★★★★
(この人らしいな。なんとなく「葉桜の~」のイメージが強いのでトリックがあるのはわかったけど。最後の余韻をもった終わり方の評価は人それぞれ)

最果てアーケード 小川洋子 ★★★★☆
(私はこういうどことなく寂しさが漂った話が好きだ)

月と雷 角田光代 ★★★☆
(ロクデナシの親から生まれたロクデナシの話。だけど、いやな感じはしない。昔の作品のような勢いのある角田さん)

途中下車 北村森 ★★☆
(ノンフィクション。パニック障害のスイッチが入る瞬間に同調)

みなさん、さようなら 久保寺健彦 ★★★★★
(団地の栄枯盛衰、すっごくわかるなー。長い年月で成長していく主人公を最後まで応援したくて一気読み。映画も見たい)

ペトロ 今野敏 ★★★☆
(ハードボイルドかと思いきや、読みやすかったのは新聞連載小説ゆえか。本来は難解な内容を万人向けにしているせいか私でも理解可能。ドラマになりそう)

起終点駅 桜木紫乃 ★★★
(好きな作家なので期待しすぎたのかも。短編なので仕方ないけど、これが人生のターミナルなのかよと思うような話ばかり)

キシャツー 小路幸也 ★★★★☆
(ただの青春ものかと思ったらしっかりとした良いストーリー。バスツーだった私だがキラキラと輝いていた青春を思い出させる)

尋ね人 谷村志穂 ★★☆
(女二代の恋愛記。北海道が舞台って情景描写だけに気を取られてあとの登場人物はどうでもよくなる)

鍵のない夢を見る 辻村深月 ★★★★
(直木賞受賞の短編。壊れている女多し)

私は古書店勤めの退屈な女 中居真麻 ★★★
(独特な文体で最初は読みにくいなぁと。私も本屋に勤めたい)

星に願いを、月に祈りを 中村航 ★☆
(つまらないのに全部読まないといけない感満載のストーリー。児童書として最初の短編だけで終わらせたらいいのに)

迷宮 中村文則 ★★★★
(純文学ミステリー・・・的な。くらーい、くらーい、くらーい。どうしてこの人の作品って暗闇で読んでいるような気分になるんだろう)

さよならドビュッシー 中山七里 ★★★★
(クラシックなんてまるでわからないからと読まずにいたが、読んで正解。しいて言えば、この人の本は発表順に読んだ方が良かったかも。途中で私も犯人わかった)

連続殺人鬼カエル男 中山七里 ★★★★
(かなりグロイなぁ~。だけどこういうグロさ、嫌いじゃない)

痛み 貫井徳郎、福田和代ほか ★★★
3人のミステリー作家の共作。結局、好きな作家が一番面白く感じることの確認)

彼女の存在、その破片 野中柊 ★★☆
(前半、湊かなえの本かと思うほどの口語体。男はミステリアスな女が好きなんだな)

真夏の方程式 東野圭吾 ★★★★
(湯川シリーズでは一番好き。「容疑者X」の湯川とは真逆な人間臭い湯川。化学的要素も少なくて、どちらかと言うと「新参者」の加賀恭一郎に似た人情ものになってる。)

真夏の道化師 東野圭吾 ★★★
(ガリレオ最新作。短編。湯川じゃなくてまた加賀かよ!と思うような話あり。この本、主役が湯川である必要がない)

夏の口紅 樋口有介 ★★☆
(感想ナシと言いたい。あらすじに魅かれて読んだがイメージと違った)

ピース 樋口有介 ★☆
(ダメダメダメ。いいとこなし。この人の本ももう読まない)

ヒトリシズカ 誉田哲也 ★★★★☆
(この人の中で一番読みやすくておもしろかった。もうちょっと話を長くしてもらうか、余韻を残してくれればいいなぁ。最後、まとめちゃった感がある)

あなたが愛した記憶 誉田哲也★★★☆
(この人のグロさがでてるなぁ~。ハードボイルドかと思ったけど後半は一気読み。最後がね・・・)

サファイア 湊かなえ ★★★★
(もう終わりと思っていた湊かなえだが今回の短編は非常に良かった。最初の方はいつも通りの邪悪な人間の心理系の話だが、表題作「サファイア」から続く「ガーネット」は珍しく前向きな終わり。

シャドウ 道尾秀介 ★★★★
(どんでん返しに次ぐどんでん返し。またこの人、子供を・・・・)

読めない遺言書 深山亮 ★★★☆
(キャラがひとりひとり立ってて、ドラマとしていけそう。心温まるミステリー)

刑事のまなざし 薬丸岳 ★★★★
(好きなミステリー作家なので点甘め。連作短編。ドラマ化しそうなジーンとするミステリー)

死命 薬丸岳 ★★★★
(「刑事の感」とか偶然にも、が多い場当たり的な話。だけど一気に読んでしまうおもしろさ)

体育座りで、空を見上げて 椰月美智子 ★★☆
(うーん・・・自分の中学時代とは違うし、娘の将来だと困るし、的なモヤモヤした中学生の青春)

日曜日たち 吉田修一 ★★★★★
(連作短編。最後の表題作で久しぶりにグッとくる。胸にグッと。週末の夜に読むとなおさら良かろう)

白光 連城三紀彦 ★★★☆
(心の闇がジワジワ皆に感染。私にまで来ないように早く退散)

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ざっと36冊

ミステリーばかり読んでいた気がするのに、そうじゃないジャンルで心に残るものが多かった期間でした。
ミステリーは犯人やトリックが知りたくて一気に読んじゃう分、結局細かいことは覚えていないという残念さ。

近頃、すでに読んだ小説がドラマ化・映画化されることが非常に多くて、私の頭の中だけだった2次元の世界がいきなり3次元で現れた感覚にとらわれます。

キャストがわかっちゃうと、その小説を読むとき常にその人に置き換えて想像しちゃうし、たまに工工工エエエエエエェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェェエエエエエエってことになるので(特に性別がかわったりすると)おもしろそうな本をいち早く見つけて読みあさりたいと思います。

読書の秋。
娘の部屋の新しい本棚の一角を間借りさせてもらえることになりました。


まだ未読の本はすべてここに置いています。
SBグッズ同様のように貯めこまないえガシガシ読破したいですな。

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